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森林組合による切捨間伐

松川入財産区とマキビトが連携した間伐作業

立木は、植栽されたのち下草刈や間伐を経て育林され成長し、最終的には伐倒されて山から搬出されて、建築材や家具や工事用用材に利用される。間伐材も、建築用材のほか生活に欠かせない紙や燃料(薪など)の用途に活用されている。基本的に木材は、良材から順に販売価値の高い用途順に適切な玉切がなされて販売されていく。薪には材の残りなどが用いられサーマルリサイクルとなる。

薪の生産工程は次の通り。適度に成長した立木の伐倒→ 搬出のための玉切り(4mまたは3m)→ 搬出→ 薪にするための玉切り(薪ストーブに入る長さ。40㎝前後)→ 乾燥→ 梱包(φ25cmのタガに詰める、軽トラに積むなど)。(顧客の希望や搬出方法にもよる)

国の「森林・林業再生プラン」により、今後は搬出間伐が推進される。今まで切捨間伐が主流だった理由は、木材を売る目的で搬出間伐してもコストがかかり採算が採れないこと。育林だけを目的とした間伐、いわゆる「切捨間伐」が各地でおこなわれている。

今回の調査事業においては、森林所有者が依頼する林業従事者(森林組合)に伐倒など施業してもらう手法とした。マキビトの作業としては、切り倒された後の林地残材を利用する方が危険もリスクも少ない。林地残材を薪に活用するにおいて安全面が確保され、また林業プロとの連携が深まる。

切捨間伐は、市と飯伊森林組合が委託契約を締結して実施した。協力者である松川入財産区が所有する普通林を施業地に定め、2.22haのヒノキ林(43年生)の下草刈り、間伐、玉切、枝払い作業を実施。作業効率と安全性を高めるために林床の笹を全て刈り払った。実施前には約2,400本、材積650m3があり、配置を考えた上で、暴れい木(ぬきんでて周りの木より生育が良い木)及び劣性木を全体の3分の1程度、およそ780本(200m3)伐採した。

林地には、建築用材となりうる4mの玉切と、いわゆるC材=薪にしてよい木(2m玉切)、の2種類190本(50m3)のスギ・ヒノキが置かれた。

こちらが作業前と後を比較した現場写真です。

光の差し込む明るいヒノキ林に生まれ変わりました

 

 作業の様子

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